2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

資本主義分析-7

前章の「価格形成と生産手段」から、かき氷店の資本主義化を検討した。 この章では、マクロモデルを作り、資本主義の本質に迫りたい。 世の中で、数ある産業が、農業以外は資本主義的生産が行き渡っていない時代で、職人的自営手工業市民によって分業生産さ…

価格形成と生産手段

・ここに、300円のかき氷が売られている。 また、10000円のかき氷用カンナも販売されていたとする。 このかき氷もカンナも、生産費用は、原料費+加工労賃、と考えられる。この生産費用が回収されることが生産活動を継続できる条件である。 加工労賃には、労…

資本主義分析-6

・かき氷屋 さんAの-4からの続きだ。 いよいよ、これまでなかった資本主義生産様式が、かき氷屋 さんAによって採用されることになる。 中世の市民社会モデルの手工業者と商人とからなる単純再生産交換経済を基礎とする均衡社会は、かき氷屋さん Aのかき氷機…

資本主義分析-5

・かき氷店の資本主義的生産様式への変化の前に、生産手段に使用される機械と人間労働について更に掘り下げてみたい。 例えば、人は労働を通じて、人にとっての有用物をつくりだすのだが、それは労働対象物=原料、を労働手段である道具や機械を使い人間労働…

資本主義分析-4

・かき氷屋さんの資本主義 資本主義生産システムのエンジン、心臓部にあたる生産工程での生産手段の役割について掘り下げてみたい。 労働も生産手段ではあるが、私はこれを可変生産手段と呼ぶことにする。 しかし、問題にしたいのは不変生産手段と命名する道…

資本主義分析-3

・ケネーの経済表範式での不生産階級労働は、 原料を労働対象物として労働力を生産手段として生産工程で労働し原料とは異なる原料加工目的生産物を作り、これを市場で貨幣と交換し、その貨幣で労賃即ち生活費即ち労働力再生産費と原料購入費を支払って生産消…