資本主義を考える-4

・3で、20人の自営業者生産が16人の生産になり、2人は機械製造と原料採取労働に移行し、2人は資本家に雇用される労働者と資本家の召使い労働者とに移行した。

要は直接のこの産業の生産者ではなくなった4人ー1=3人と、消費だけして労働しない資本家とに分化した。

 

この自営業者の生産するものを、例として食パンとして、160個の需要がある閉鎖市場を想定する。

 

20人の自営業者=パン製造業者は8本/日生産して、自分が1本自家消費しても、8本を出荷して自分が8000円の販売所得を得て、その中から1000円で市場から1本を買って消費しようと構わない。

 

市場の人口は、全員がパンのみを主食とするとして、160人で構成され、20人はパン以外に7000円の消費=市場からの購買をして生活している。=他の消費材を交換用に生産している。

160人×8000円=1280000円が総消費であり、総生産であることになる。

そのうちのパンは、160×1000=160000円である。

パン以外の総消費は、=112万。

 

・話を戻して次に進める。

資本主義的生産は、他の自営業者にも伝わり、残りの16人にも適用される。

初めは、

資本家1

資本家雇用労働者1

資本家召使い労働者1

機械原料自営業者2

既存自営業者15人

が、

資本家4

資本家雇用労働者4

資本家召使い労働者4

機械原料自営業者8

となり、既存の自営業者は壊滅する。パン製造業者は4資本主義的生産者のみとなって落ち着く。

 

実際には、この場合も、前のスタート段階も一旦は過剰生産となり、時間をかけて落ち着く。

この場合も4業者以上が資本主義化して過剰生産となり、操業時間短縮や販売経費、コストをかけて資本回収を早めることで優劣がつく。ミクロ的には、販売や市場での競争が発生して、召使い労働を雇用する余裕はなく、営業販売コストに消えていくと考えた方がより現実的である。

また、4業者は、先行して資本主義化した業者の規模の拡大により条件が良く、実際には資本家数はより少なく、最悪は独占状態、即ち資本家1で他の資本家は、サービス労働者に没落する。寡占の段階もあるが、独占禁止法なければ独占資本主義化は免れない。

資本家1

資本家雇用製造労働者4

資本家召使い労働者又は失業を経て他産業労働者7

機械原料自営業者8

他産業労働者となる場合も、資本家に所得が集中するので、資本家の需要=資本家自家消費材又は資本家の投資需要労働に、いずれにせよ他産業に従事することになる。資本家1人で、もうパンは1つ以上必要はないからだ。競争ある場合は販売競争に動員されるが、独占になれば、少なくともパンの販売競争への動員は不要となる。他の産業に移行する。

資本家が現在のように個人ではなく機関投資家だったりすれば、企業が貯蓄すれば、失業又は総賃金が貯蓄分は抑制されることになる。

銀行の間接金融も、借りてがいなければそうなるが、現代日本はこのパターンだ。