経済を考える10-1

◼︎需要について考える

・ロビンソンクルーソーの生活は、圧倒的な供給不足であり、需要は無限に近くある。

本人の労働だけが供給源なので、分業による交換がないこと、また、支配被支配者による歪みもない。

あるのは、純粋に本人1人の労働力であるが故に、効果的な労働組成は、余剰時間として現れ他の需要を満たす為の労働に使われる根拠となる。

 

需要には

生き続けるためには、ロビンソンの生命維持の為の再生産活動が優先される。

睡眠であり、食事である。睡眠は長期には短縮できない。また、生きる為にまず食料を得る為の時間と食事の調理と食事時間が優先的に必要である。

さしずめ24時間のうち、睡眠で8時間、調理と食事とトイレで2時間、飲み水の確保1時間を絶対消費時間とすると、あとは13時間だ。

労働組成できるのは、13時間。

投網漁用投網作り1、漁業用船づくり2、農業用開拓1迄を原前払い=固定資産形成労働支出として、あとは、6時間素潜り魚とり、果物採取1、裁縫や洗濯1、住む家作りと補修及び家具作り1が日前払労働となり、この組成ではリフレッシュや休息2、ホビー1、天体観測1、救出用狼煙台作り1などが前払にも入らず、労働供給力不足となる。漁業では、8-2参照のこと。

漁網用投網作りを10日で完成させると、6時間の素潜り漁は2時間に短縮され、4時間が浮く。また、3ヶ月かかって船が完成すると、1時間に短縮され、5時間が浮く。固定資産減耗分の補充で両方で1時間かかるとしても4時間の労働短縮となる。この4時間は次の需要を満たすが、これを観察するに、労働時間短縮できる、効果のある固定資産形成労働が、原前払形成でき、剰余時間=剰余価値を生み出すことがわかる。単なる最終消費ぶんの生産労働は、単純再生産に必要ではあっても経済成長即ち労働時間短縮には繋がらない、消費の為のみの生産となる。

資本主義の経済発展は、従って、原前払=固定資産形成が発展の印であり、原前払生産の縮小により、単純再生産に向かう。

ここで、もし、ロビンソンなら、労働時間の縮小が起き、余暇時間や休息時間の増加をもたらすが、分業生産を階級社会で行えば、資本主義システム利用の支配被支配者の関係で、労働者階級の余暇時間は剰余生産労働に当てられ、支配階級の消費の為の生産に動員される。また、これらは支配階級による法定通貨を媒介として行われる。価値のない通貨と労働が通貨発行分交換される。価値は法定通貨として支配階級に強制され、流通後の通貨を納税させれば循環は維持できる。

健全な発展段階の資本主義の時期を過ぎると、過剰生産時代になる。剰余価値は生産回転数の減退により徐々に減り、固定資産減耗分の剰余価値生産にとどまるまで収縮する。

しかし、固定資産減耗分の剰余は得られているわけで、あとは、資本主義システムでは剰余はでないから、システム維持の根拠は、労働時間延長からの略奪に依存せざるを得ないことになる。

それまでの間も、固定資産減耗分を減額補充することで貨幣資本を増やしながら、この資本を国外で投資することに。資本主義は消費分再生産社会に変質することになる。

要は、固定資産減耗分の固定資産額になるまで固定資産は減り続け、年前払に組み込まれる1回転または、期間内回転数分の固定資産額に達するまで減り続け、その後は、年前払に組み込まれ、資本主義は終焉する。

資本主義は、消費分生産経済社会になるか、支配被支配を継続させながら、過大な労働を押し付けて、一方で労働者を減らして、又は総賃金を固定化しながら実質賃金を下げるか受け皿を用意しないでの失業者を出すかして剰余価値を獲得しようとすることになり、黎明期資本主義、マルクスの資本主義批判が再び登場するか、ケインズ型の需要作りによる矛盾の先延ばしから、戦争による解決か、そんな時代を迎えるが、民主主義社会が継続されれば、反ブラック企業運動や損害賠償型の労働運動が広がる余地がある。

資本主義システムをとりながらも、支配被支配関係が継続してきたわけだから、後者が生きることになる確率は高い。

 

 

 

 

 

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