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国家の経済モデル1

封建制時代は、日本でもヨーロッパでも、王が支配階級として領土を所有する。領土所有の欲求の根拠は富であり、その富は、資源の所有権であり、生産階級からの収奪権である。勿論ここから得られる富は、豪奢な王の暮らしの為に使ったり、領土を拡張する軍の為に使ったり、要は富国強兵である。王の間での生き残り競争にも備えなければならない。

これらを王の階級利益のために実行する現代では公務員にあたる階層が支配者階級である。

余談だが豪奢な王の暮らしは、王の権威を高めるだけでなく、奢侈物生産者労働を満たす側面もあり、需要の喚起となる。

 

生産階級からの収奪は、王の領土所有権を債権として生産階級に債務として認めさせることであり、税を負わせることであり、納税を実行する為の税収奪機構、警察、裁判所等の治安機構、又、他国に所有権を奪われないように武士やナイトの軍機構の維持の為に必要な税収を得なければならない。

 

農本社会では、自家消費と翌年の為の種などの年前払い経費分、土地整備や災害保険にあたる原前払い経費分を超えた生産物を農産物現物か商業取引を経た貨幣で納税する。勿論、超えた生産物を超える徴税は長期には、生産力の衰退を、その逆は増大をもたらす。余談だが、税の拡大は戦時含む支配階級の消費需要で行われがちだが、結果として領土拡大と奴隷労働力の確保となれば、生産力の衰退を補える。戦勝後は減税で維持できるはずだが、そうはならず軍の拡大などに収束することが多いのが現実。

 

農業以外の工業の発達が戦力を強化し、農工の発達が商業の発達、貨幣経済の発達を産む。貨幣は捕虜奴隷による地下資源採掘に支えられた。燃えてしまう紙より、戦時の軍の日当じゃないけど保存に強くそれ自体に金属としての価値があるから金属貨幣経済が好まれた。欠点は採掘が間に合わなかったが。

 

貨幣経済は市場取引の拡大を通じて拡大したが、市場は納税の為の、王の管理下にあり、王の発行する貨幣による国家運営、即ち軍や官吏への非生産階級への賃金を市場取引による貨幣収入で生産階級に移行し、それを負わせた債務の回収としての税収を発行貨幣で回収する必要な市場システムであり、古典派の自由市場とは異なる。流通貨幣は発行貨幣であることが必要な条件である。何故か、発行貨幣は100%の価値なくても、交換価値をもつ。所詮、発行貨幣は、税収として回収されるから、王は、自らの出費を伴わずに支配階級を維持できる。支配階級と生産階級のバランスが最大の問題で、戦争を通じて理想のバランスに紆余曲折しながら弁証法的に歴史を進めているに過ぎない世界なのだ。

要は、現実世界では自由市場など存在しておらず、アダムスミスなどの主流派経済学は、自由市場ならばという仮説から数学的に原理を捉えようとしている学問なので、現実の世界に通用せず、間違った判断を提供し、混乱をもたらしているだけで、進化の予測もできず現実の後追いの解釈に止まらざるを得ないのではないか。

経済は政治を超えられないわけだ。続く。