資本主義について-2

資本主義の前段階である中世封建社会では、圧倒的な農奴と少数の支配階級によって総人口が編成される。不生産階級が増加し、競争の中で貧富の格差が生じて労働力を交換用の商品として提供できる、没落自営業者が現れないと資本主義による資本と賃労働者の結…

資本主義について-1

・資本主義は、中世の封建社会経済の生産システムの中からの発展形として現れた。 日本で言えば士農工商の工商階級、フランスではケネーの経済表範式での3階級のうちの不生産階級、の生産方式の発展形態として登場している。 この封建社会の階級システムは日…

需要について-1

・ロビンソンクルーソーは単純だ。 自らの需要の内、自らの優先順に限られた睡眠時間以外の活動時間を労働時間配分して需要を満たす。 満たせなかった需要は、繰越すか夢と諦めるかだ。 生産性を上げて短時間生産が可能になれば、満たせなかった繰越需要分の…

資本主義分析-8

・前章とは異なり、8店のかき氷店が当面継続し、取り敢えずA店のみでかき氷機が導入されて1日稼働して生産過剰になった状態の切片を考察してみる。 ・A店の生産販売増による変化を考える。 カンナ式の時は、日産で考えると、 5杯/1h×労働時間8h=40杯 ここで…

資本主義分析-7

前章の「価格形成と生産手段」から、かき氷店の資本主義化を検討した。 この章では、マクロモデルを作り、資本主義の本質に迫りたい。 世の中で、数ある産業が、農業以外は資本主義的生産が行き渡っていない時代で、職人的自営手工業市民によって分業生産さ…

価格形成と生産手段

・ここに、300円のかき氷が売られている。 また、10000円のかき氷用カンナも販売されていたとする。 このかき氷もカンナも、生産費用は、原料費+加工労賃、と考えられる。この生産費用が回収されることが生産活動を継続できる条件である。 加工労賃には、労…

資本主義分析-6

・かき氷屋 さんAの-4からの続きだ。 いよいよ、これまでなかった資本主義生産様式が、かき氷屋 さんAによって採用されることになる。 中世の市民社会モデルの手工業者と商人とからなる単純再生産交換経済を基礎とする均衡社会は、かき氷屋さん Aのかき氷機…

資本主義分析-5

・かき氷店の資本主義的生産様式への変化の前に、生産手段に使用される機械と人間労働について更に掘り下げてみたい。 例えば、人は労働を通じて、人にとっての有用物をつくりだすのだが、それは労働対象物=原料、を労働手段である道具や機械を使い人間労働…

資本主義分析-4

・かき氷屋さんの資本主義 資本主義生産システムのエンジン、心臓部にあたる生産工程での生産手段の役割について掘り下げてみたい。 労働も生産手段ではあるが、私はこれを可変生産手段と呼ぶことにする。 しかし、問題にしたいのは不変生産手段と命名する道…

資本主義分析-3

・ケネーの経済表範式での不生産階級労働は、 原料を労働対象物として労働力を生産手段として生産工程で労働し原料とは異なる原料加工目的生産物を作り、これを市場で貨幣と交換し、その貨幣で労賃即ち生活費即ち労働力再生産費と原料購入費を支払って生産消…

資本主義分析-2

・資本主義の本質は、資本の剰余価値生産を動機とする生産様式である。 ・資本主義生産様式は、突然現れたシステムではない。その前史は、ケネーの経済表範式モデルからその萌芽を読み取れる。まずは歴史的考察。 絶対主義的封建主義時代に共通する農業生産…

資本主義分析-1

・マルクス表式で、資本主義生産様式では GーWー GーWー・・・・の資本の変態により、剰余価値が蓄積されることを前回明らかにした。 資本主義システムは、資本家利潤を目的とすることで、社会的な総生産を担い、社会的な総消費に対応する、強い資本家動機に…

マルクス経済学、結論

・マルクス主義経済学は、資本主義システムのモデル式として GーW(pm+A)ーPーW'ーG' と表現した。 資本主義生産システムは魔力のある経済のエンジンである。ことの本質は、下部構造は農本主義、上部講構造は絶対主義的封建時代から、下部構造は資本主義、上…

マルクス主義経済学7

・結局のところ、ケネーの範式モデルは、自然の力=自然物の増殖力と人間にとっての有用自然物=農産物の濃縮労働生産による農産物の対人口過剰生産が安定したこの時代の経済モデルであり、定住による単純再生産を可能にした農本社会を形成したが、過剰生産で…

マルクス主義経済6

・農本主義時代は、8割の農奴の、太陽エネルギーに依拠した食糧生産力に多少なりとも合理的な生産性をもたらした。 そして一握りの支配階級の豊かな消費生活を安定的にもたらした。 農業技術の進歩により、余剰生産物を生産できたとはいえ、その程度でしかな…

マルクス主義経済5

・4で不生産階級、即ち労働者階級が登場したが、不生産階級と支配階級内の官吏などの召使いとの違いは何だろう? 収奪余剰生産物の分配を支配階級に必要な労働と引き換えに受ける、ということに変わりはないが、支配階級内で常時雇用されれば、収奪税からの…

マルクス主義経済学4

・ロビンソンは、孤島で生存するために、魚を取り、果物を集め、各種の道具を作り、衣服や家具、家を作り暮らしたが、その作業の全ては本人の労働であった。 分配問題がない反面、各方面の技術は稚拙であり生産力は低いままであった。専門的に技術開発する時…

マルクス主義経済学-3

マルクスの当初の資本主義観察は、ミクロの工場製品生産と、その中での剰余価値生産に焦点が当たっており、階級闘争の必然性を導いたが、その後の資本主義経済発展を予測できるものではなかった。 マクロ経済面での分析や、ケネーの言う不生産階級が、徐々に…

マルクス主義経済学-2

・今回は、商業やサービス業にも剰余価値は発生するのか?であり、その答えは、する、である。 ・経済学の母、フランソワ・ケネーはフランスルイ王朝時代の天才的宮廷医であり、専門は循環器であった。 だからこそ経済の解析もその循環的手法が用いられた。 …

マルクス主義経済学1

・GーW(pm+A)ーPーW'ーG' で、WーPーW'の工程 が最大のポイントである。 P即ち製造工程を経ると、資本Gを製造組成段階のW即ち可変資本A即ち労働力商品=賃金とpm即ち不変資本=原材料や機械の固定資産減耗やエネルギー投入を調達し、それらの結合即ちP製造工程…

ケネー範式分析-1

・別な角度から範式の生成と発展の歴史的経済把握を試みてみよう。ロビンソンではない集団社会だ。 まずは狩猟民族から、農耕民族への発展である。 採取経済である狩猟民族の段階でも、チームとして生きる狩猟活動が、しかも家父長制組織で行われたはずだ。 …

経済と権力-1

▪︎不生産階級の生産階級化がテーマ ・農本社会から工業、商業社会への発展で、資本主義経済システムの果たす役割と意味を、ケネーの経済表範式を元に考察してみたい。 ・そもそも経済活動とは、欲望の充足を目的とする活動を指す。 人の生存には、段階がある…

経済と権力-草稿2

・まず復習。 ケネーの経済表範式モデルとは、以下の通り。 生産階級(農民や漁民や工夫など一次産業従事者) は、20の年前払い=前年生産物と、100の固定資産を活用して10の減耗を伴いながら生産し、50の生産物を得る。うち、20は次期生産に保存して、30を流通…

経済と権力、草稿

・まだ、歴史上たかだか150年程度の資本主義の経済システム上に我々はいる。 その威力と功罪とは別に、過去の主流の農本経済システムから資本主義が芽生え、本流として発展成長していく経緯を紐解くことが現在の位置や評価に客観性をもたらす上で有効である…

経済ノート-3

1. 農本社会から資本主義社会への変化は経済システムの変化である。農業生産を中心とした社会の生産基盤は土地即ち農地、即ち領土であり既得権益を保障する国家である。対応する統治システムは専制暴力であろうと法治国家であろうとこの経済システムの維持を…

経済ノート-2

1. 前期資本主義の発展進行の結果として、国内には多様な産業が育ち、これらの生産性を向上させる為に重化学工業のような、投資型の産業が発展する。 この種の産業は、固定資産を生産するので、他産業の生産性向上に寄与する生産財を生産するのであるが、ま…

経済ノート

1. 経済学の歴史は、農本社会から資本主義社会への移行の歴史であり、現代にいたるまでの短期間の歴史である。 常に後追いでの分析に終始した中で、マルクスやケインズ、新自由主義と理論が現実経済に挑んでもきたが、成功はしていない。実体経済以上に金融…

世界同時不況

世界の需給ギャップは110兆円。そのうち60兆円はアメリカ。需要不足だ。実需を生産力が超えている。 これはIMFの発表。 金がないのか、物やサービスを作りすぎなのか、しかし金も世界に溢れている。ということは、使いたい人に金が渡ってない、ということと…

経済、再生産活動-1

・ロビンソンクルーソーは、孤島で一人暮らしで、まず食糧を得て、自分の生命を維持するエネルギー源を補充しなければならない。 この為に漁業労働に従事し食糧としての魚を採る生産活動をするとき、まずは素潜り労働支出をして(枝を折って作った)モリで魚を…

経済を考える11-2

では、蓄積された自国通貨建て国債に問題はないのだろうか?現在の日本なら自国通貨建て国債を外国通貨建てにせざるを得ない国と比べて、何の心配もない。世界最大の債権国家でもあるし。 預貯金などの金融資産は多いが、競争力ある生産性ある国内民間活動が…